【38日で終わり】バイクのバッテリーが上がるまで何日か、暗電流から計算した

バイクのバッテリーは、乗らないでいると上がります。ここまでは誰でも知っています。
ところが「何日で上がるのか」を数字で答えている記事が、検索してもほとんど出てきません。上位20ページを見出しごと抜き出して眺めてみたのですが、平均5,827字も書いてあるのに、中身は原因の羅列と対処法の紹介でほぼ埋まっていました。知りたいのは「いつまで放っておいて大丈夫か」なのに、そこだけ空欄になっています。
なので計算しました。バッテリーの容量と、止まっている間に流れ続けている電流が分かれば、割り算で出ます。
- 放置してから何日でセルが回らなくなるのか、容量と暗電流から出した日数
- 「バッテリーが上がった」が電圧で言うと何Vなのか
- 週末しか乗らないのに上がる人と、上がらない人の違い
- 充電器を買うべきかどうかの分かれ目
結論:一般的なインジェクション車なら38日
先に答えを書きます。容量6Ahのバッテリーで、止まっている間に3mAが流れ続けている車両なら、満充電から38日でセルが回らなくなる計算になります。だいたい5週間半です。

計算の中身はこれだけです。6Ah=6,000mAhのうち、半分の3,000mAhを使い切ったところをゴールに置きます。1日あたり3mA×24時間=72mAh、これに自己放電ぶんの6mAhを足して78mAh。3,000÷78で38.5日です。
ゴールを半分に置いたのは、鉛バッテリーは空になる前に力が出なくなるからです。残り50%を切ったあたりからセルの回り方が明らかに変わります。ゼロまで待ってくれません。

「1ヶ月くらいなら大丈夫」という感覚、だいたい合っていました。ただし余裕はほとんど無いです
日数を決めているのは放置期間ではありません
グラフの3本の線を見てもらうと分かりますが、暗電流が1mAなら100日もちます。5mAなら24日で終わります。同じ「1ヶ月放置」でも、車両によって残量がまったく違うということです。
暗電流というのは、キーを抜いた後もじわじわ流れ続けている電流のことです。ECUのメモリ、時計、イモビライザー。このあたりが常に電気を吸っています。
後付けの電装品がいちばん効きます
厄介なのは、自分で足した装備です。USB電源、ドラレコの駐車監視、社外のセキュリティ。この手のものは待機中でも数mAを持っていきます。3mAだった車両に2mAの装備を足すと、限界までの日数が38日から24日に縮みます。1個足しただけで2週間ぶん短くなる計算です。
「盗難対策でセキュリティを付けたら、バッテリーが上がるようになった」という話をたまに見かけますが、電流で見ると当たり前のことが起きているだけでした。
古いバッテリーはグラフの傾きが変わります
上の計算では自己放電を月3%として置いていますが、これは新品に近い状態の数字です。3年目、4年目のバッテリーだと月10%を超えることがあります。そうなると暗電流ゼロでも1ヶ月半で半分になります。
去年は2ヶ月放置しても平気だったのに今年は3週間でダメだった、という現象の正体はここです。放置した期間ではなく、バッテリーのほうが変わっています。
まず電圧を測ってください
ここまでの話は全部机上の計算なので、自分のバイクがどのへんにいるかは測らないと分かりません。1,000円台のテスターで足ります。

12.7V以上なら満充電、12.3Vで半分、12.0Vを切ったらほぼ空です。電圧の幅がたった0.7Vしかないところに、100%から0%までが詰まっています。だから「12.4Vだからまだ半分以上あるな」くらいの読み方で十分で、小数点第2位を気にする意味はありません。
測るタイミングだけ注意してください。エンジンを止めた直後や充電した直後は、実際より高い数字が出ます。数時間置いてから測ります。走って帰ってきてすぐ13.0Vだったからといって、翌朝もその電圧とは限りません。

週末の夜に測っておいて、次の週末にもう一度測ります。これだけで自分のバイクの減り方が分かるので、けっこう楽しいですよ
放置していないのに上がるとき
週に1回は乗っているのに上がる、という相談がよくあります。これは放置とは別の話で、走行時間が短すぎて充電が戻り切っていない状態です。
セルを回すときに持っていかれるぶんは、1回あたりで見ればそれほど大きくありません。問題は、その後の走行で戻せているかどうかです。発電量が増えるのは回転数が上がってからなので、渋滞と信号待ちだらけの10分は、走ったうちに入りません。
近所のコンビニまで往復して、また1週間置く。この繰り返しがいちばん減ります。乗らないほうがマシだった、という状況が起きます。
だから対策としては、乗る回数を増やすよりたまに30分以上まとめて走るほうが効きます。月1回のツーリングが、週1回の買い物より効いているという逆転が普通に起こります。
充電器は元が取れるのか計算した
ここまでの話から、対策はほぼ1つに絞られます。乗らない間もつないでおける充電器を買うことです。ただし1万円台なので、買う前に元が取れるのか気になりました。

充電器を12,000円、バッテリーを8,000円として、管理しないと2年で交換、管理すれば5年もつという前提で並べました。逆転するのは4年目です。10年乗るなら12,000円ぶん得します。
おすすめの充電器
ただ、この差額はそこまで大きくありません。充電器の本当の価値は金額ではなく、出かける日の朝にセルが回らない事故が起きなくなることのほうです。ツーリングの予定を1回潰す損失を金額に直すと、たぶん12,000円では済みません。
維持費全体でどのくらいかかるのかは、250ccバイクの維持費を年単位で計算した記事にまとめています。バッテリー代はその中では小さいほうの項目でした。
電源が無い場合は、乗らない期間だけマイナス端子を外しておく手もあります。暗電流がゼロになるので、グラフの一番上の線に近づきます。シートを開ける手間はかかりますが、費用はゼロです。
まとめ
6Ah・暗電流3mAで38日。これが一つの目安になります。自分の車両がこの前後なのか、それとも24日側なのかは、後付けの電装品を数えれば見当が付きます。
次にやることは1つだけです。テスターを当てて、今の電圧を控えておいてください。1週間後にもう一度測れば、自分のバイクが何日もつのかが実測で出ます。計算より、そっちのほうが確実です。









