書籍情報
メルカリでの検索結果はこちら
著者について
中村朱美
1984年 京都府亀岡市生まれ。
専門学校の職員として勤務後、2012年9月に飲食事業や不動産事業を行う「株式会社minitts」を設立。
1日100食限定をコンセプトに、美味しいものを手軽な値段で食べられるお店「佰食屋」を行列のできる人気店へ成長させる。「1日100食限定」というお客さまにも従業員にもそして環境にも優しい経営の実現により、第32回人間力大賞農林水産大臣奨励賞、ForbesJAPANウーマンアワード2018新規ビジネス賞、日経WOMANウーマンオブザイヤー2019大賞等数々の賞を受賞。コロナウイルスの影響により大きな打撃を受けたものの、ピンチをチャンスに変える新規事業への取り組みにより、石井食品株式会社と共同開発で新商品を生み出すことに成功し、2023年同社の社外取締役に就任。この不安定な世の中での決断力と行動力が注目される
引用元:株式会社システムブレーン
書評
どんな本?
1日100限定のステーキ丼を専門とする。佰食屋を経営する著者が書いた佰食屋の経営方針を説明している本
売り上げ向上を目指している、他の飲食店がうまくいっていないならばそれを真似する必要は無いと著者は述べています。その上で著者が重視しているのは従業員の幸せを追求することであると述べています。
では、売り上げを減らすことによってどのように従業員の幸せを確保しているのか、佰食屋のやり方や考えが記載されています。
読んだきっかけ
両学長おすすめ書籍に載っていた本
なんの目的で売上を減らすのか?
タイトルに惹かれ著者の経営方針について学びたいと思ったことがきっかけです!
要約
- 売り上げ目標を撤廃し、代わりにその日の販売数量を目標とすることで売り切れば仕事が終わりにすると言う仕組みにより時間をインセンティブとすることで、お客様も従業員も幸福度を高めることができる。
- どんな人でも活躍できるようにマニュアル化を徹底することで社会的に弱い人たちを採用することによりダイバーシティに富んだ人材を集めることができ、それに伴いお客様もダイバーシティに富んだ人が集まるようになった
- 佰食屋の支出の内訳は原価50%、人件費30%、その他経費10%程度で利益は10%程度でありギリギリ黒字を目指している。
良かった点・悪かった点
感想・まとめ
本書では売り上げの向上を目標とせず、従業員の幸せを第一に考えて経営をしている著者の考えや佰食屋の仕組みを説明しています。
本書で印象的だったのは、やはり売り上げの伸ばす代わりに目標を達成したら、時間をインセンティブとして従業員に分けるということでした
お金は確かに大切ですが、同様に時間も替えが効かない資産であるので、それをインセンティブとすると言う観点には驚きを覚えました。
また、時間的な余裕を従業員に対し持たせることができるので飲食店特有の長時間労働からも解放されるという一石二鳥の役割があると学びました。
事業を立ち上げたからには売り上げを伸ばして事業を大きくすることが目的だと私は考えていましたが、本書で語られている佰食屋のように必ずしも売り上げにとらわれない経営の仕方もあるのだと知ることができました。
こんな人におすすめ!
総評
売り上げに縛られない経営手法を教えてくれる本
私自身飲食業でバイトをしたことがある経験からどれだけブラックな業界なのかを身をもって知っていました。
ですがそのブラックな業界でも工夫を凝らして経営することでホワイトな環境に変えてしまうことができることに驚きを感じました。
また著者の従業員を幸せにしたいという社会貢献の意志には心を強く打たれました。
気になったらぜひ読んでみてね😆