書評

【結論】暇と退屈の倫理学【感想・レビュー・まとめ】

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書籍情報

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書名:暇と退屈の倫理学

著者名:國分 功一郎

出版社:新潮社

書評

どんな本?

人間はなぜ退屈してしまうのでしょうか。
本書は哲学の巨匠たちの意見をそれぞれ読み解くことで

退屈とはなんなのか、なぜ退屈するのか、退屈をなくすためにはどうすればいいか
を哲学の観点から考えていきます。

本書の結論の章には

本書を通読した上で得られるものがあるので結論だけを読んだものは
必ず幻滅すると書いてあります。

その覚悟を持った上で読みたい方は以下をドラッグしてください。

本書で結論は三つ述べられています

と著者は述べています。

文面だけを読んでも意味不明な通り、本書は読者が自分で考える過程こそが大切であると述べているため、内容を読んでみないといまいちパッとしないと思います。

下部で私なりの上記の結論に対する解釈を記載したので興味ある方は是非みていってください!

読んだきっかけ

ちゅけ

100人のプロが選んだソフトウェア開発の名著に記載があった本

MySQLコンサルの松信嘉範さんが選出しており考えるためのフレームワークについて学んでみたいと思ったことがきっかけです!

良かった点・悪かった点

  • 哲学の巨匠の論文を引用し暇と退屈について考えているため
    説得力がある
  • 哲学初心者でも噛み砕かれて説明しているため、読めば理解できる
  • 順をおって解説されているため、著者がどのような思考で結論に至ったかを理解できる
  • 哲学であるため、抽象的な表現が多い
  • 初心者向けではあるが活字が多かったり難しい言葉が多いので、
    読書初心者には厳しいかもしれない
  • 本書で著者は論文の筆者たちは自らが望む結論に導くため、論理を曲げていると言うふうに述べているが、筆者も例外ではないこと

私が実践していること・感想

本書では暇と退屈に関する一意見を学びました。

過去の哲学者の論文を参照しながら、著者なりに暇と退屈の関係性とどのように生きていけば、それらを解消していくことができるかを述べている本でした。

本書の中で私が時に学びになったと思う部分は二つあります。

1つは環世界と言う概念についてです。

環世界とはそれぞれの生物がそれぞれの世界を持っていって、その世界の中では流れる時間や見えているものが違うと言う概念でした。

動物たちは基本的に環世界を移動するのが苦手ですが、人間は環世界の移動がとても容易であるが故に、環世界を移動できないと退屈してしまうと言うふうに私は捉えました。

2つ目は結論についてです。

著者の結論を私なりの解釈は以下です。

人は心から楽しめるように訓練をすることによって真に物事を楽しむことができるようになる(=人間となる)。その土台があることでなんらかの場面で物事に対し集中して思考させられることがある(=取り攫われる、動物になる)瞬間を待ち構えることができる。その瞬間を逃さずに思考することができるようになることで退屈してしまう時間を減らすことができる。

私自身は上記の結論から日々の「気晴らし」を心から楽しむことができるように努力しようと思います。そうすれば思考に深みが出て何事に対しても考えることができるようになるので退屈を減らすことができると考えました。

こんな人におすすめ!

  • 哲学が好きな人
  • 退屈で仕方がない人
  • 退屈が悩みの人

総評

個人的評価

ちゅけ

暇と退屈について哲学している本。

過去の哲学者の意見を参照して、 著者の批評を加えることで著者なりの暇と退屈について述べています。

哲学について何も知らない人でも噛み砕いて説明してくれるので、どのような意見が交わされてきたのか、著者がどのような意見としてまとめているのかを学ぶことができます。

なぜ人は退屈を感じてしまうのか、退屈をなくすためにはどうすればいいのか
知りたい人はぜひお勧めしたい本です。

気になったらぜひ読んでみてね😆